9月14日により3日間、長野県白馬村で『HAKUBA GREEN WORK』が開催されました。本イベントのプログラム・プロデューサーを務めさせていただいたので、当日の報告をいたします。
結論から言えば、かなりインパクトが大きく、かなりサーキュラー・エコノミー(CE)についての理解が促進されました。そして、産業界のみならず食品業界や各業界が直面している事態について認識を改めました。ご参加いただいた皆さんからも「大きな影響を受けた」「どのようなアプローチが自社として適切かすぐに検討したい」などの声が寄せられました。おそらく、これからのビジネスや人生を考えるうえでこの3日間は転機になりえるでしょう。私自身がそうでした。
CEについてはまだ大きな誤解もあり、EUの政策など理解するにつれ、このゲームチェンジはもはや待った無しです。それでも、「良い話は儲からない」「きれいごとでは食べていけない」という意見を聞くにつれ、インターネット黎明期を彷彿します。
あの当時も、多くの人は「世界が繋がったからといって、それで儲かるの?」「アメリカ発の文化だから、日本では受けない」…こんな言説が真顔で言われていました。「儲かる・儲からない」でいえば、世界最大のファンド運用社であるブラックロック曰く、この10年のパフォーマンスはCEなどに投資するESG投資の方が上回るという結果が出ています。
また、「成長を諦めろというのはナンセンス」という声も聞きますが、「成長を諦める」という話は飛躍しすぎだと思います。「デカップリング」というCEのコンセプトは、成長するのに廃棄、破壊などを切り離すということです。そして、ここでイノベーションが必要なのです。かつて、インターネットについても、多くの人が「儲け方がわからない」と言っていました。ビジネスモデルが無かったのだから当然です。
写真は白馬村にある岩岳山頂でのワークショップの様子。ツーショットは、お世話になった白馬村観光協会の福島洋次郎局長と。ゴンドラで山頂に登り、識者からのレクチャーほか、さまざまな業界の方たちがアイディエーションを行いました。加えて地元の「しろうま農場」の見学もさせていただき、たいへん感銘を受けました。
そんなCEについて理解を深めたい方のために、お勧めの書は、今回イベントの登壇者でもある一般社団法人「サーキュラーエコノミージャパン」代表の中石知良さんが書かれた『サーキュラーエコノミー 企業がやるべきSDGs実践の書』(ポプラ出版)です。