破壊的イノベーションの後に残るもの


朝日新聞デジタルの『今こそ聞きたいDX』という連載インタビューから取材を受けました。自著『AFTER GAFA 分散化する世界の未来地図』に関連したものです。当該インタビュー記事で語る「破壊的イノベーション」とは誤解されがちな言葉ですが、クリステンセン教授のいうそれではなく、広義な意味で用いられているほうです。

実は興味深いことに、Uberなどについてクリステンセン氏は破壊的イノベーションと認めておらず(下記に紹介しているハーバードビジネスレビュー内に記事があります)、同社をこれまでに無かった市場を産み出すような「無消費破壊」のプレイヤーとして捉えていません。

ややこしいのですが、Uberがタクシー業界に引き起こした現象は、ある種の「破壊(ディスラプション)」ですが、学術的な語用においてはそうでないということになります。それはともかく、「わかりやすかった!」という感想をいただいているので、朝日新聞デジタルの会員の方はご一読くださいませ。

朝日新聞デジタル 今こそ聞きたいDX 第18回「GAFAは米の嫌われ者? 破壊的イノベーションの功罪」 取材記者 : 栗林史子氏


破壊的イノベーションを理解するなら
一冊まるごとそのことについて書かれ
たこのHBRがお薦めです

ソサエティー5.0をめぐる対話 “世界の中心でアーキテクチャを叫ぶ”


Society5.0は、日本が提唱する未来の概念。ドイツでは産業革命に匹敵する大転換としてIndustry4.0を提唱したわけですが、日本では製造業だけではなく、社会全体について言及しました。

Industry4.0はIoTやAIなどを駆使したスマートファクトリーを軸として、コンセプトが組み立てられていますが、このSociety5.0は名前の通り、社会全体を見通しています。そして、実はかなり深いことを述べていて興味深いのです。深堀りしてみたい方は『Society 5.0 人間中心のスマート社会』をお薦めします。優れた解説書です。Society 5.0とは、いったいどんな人が発案に関わっているのでしょうか? 「中の人」の重要人物である経済産業省商務情報制作局の西山圭太局長に話をお伺いしました。

IBM Think Business : 変革者インタビュー Vol.3 デジタル立国を目指し、“世界の中心でアーキテクチャを叫ぶ”経済産業省の想い


関連記事:デザイン経営が特許庁にもたらした組織変革〜「とにかくやってみる」で見えてきたデザイン経営の本質とは 

関連書籍:

ヤマトが描く“物流の未来”という物語


ヤマトホールディングスの専務執行役員、牧浦真司氏をインタビューしました。同社の構造改革宣言「YAMATO NEXT100」とデジタルトランスフォーメーション、牧浦氏が提唱する「運創」について話をお伺いしました。「『荷物を運ばないという選択肢もある』ということはどういうことか? 大企業のDX担当者は必読ではないでしょうか。

「経営構造改革とデジタル変革によって、ヤマトが描く“物流の未来”という物語」IBM Think Business

関連記事 三菱ケミカルホールディング 前CDO 岩野和生氏インタビュー「『2025年の崖』を飛び越える、“真のデジタル変革”に必要な技術と思想の融合」